PMOの成功事例とは?PMOの概要から資格までを詳しく紹介

公開日:2025.01.27(月) 更新日:

PMOの事例とは?プロジェクトの成功事例から、PMOに向く人の特徴、欲しい資格を紹介

PMOの成功事例とは?PMOの概要から資格までを詳しく紹介

PMOという組織をご存じでしょうか?

PMOは全社のプロジェクトを支援し、成功に導くための組織です。

近年、PMOによるプロジェクトの成功事例が増えています。

この記事ではPMOによる成功事例から、PMOに向く人の特徴や資格を紹介します。

PMOとは

PMOとは

PMO(Project Management Office)とは、全社のプロジェクトを横断的に支援し成功に導く組織です。

プロジェクトを効率的に管理・運営するための進捗管理、リスク管理、品質管理、情報共有など、多岐にわたる支援をします。

近年、PMOの重要度は高まっており、難易度の高いプロジェクトではコンサルタント会社やフリーランスにPMOを委託する場合もあるほどです。

詳しくは以下の記事をご参照ください。

プロジェクトの成功事例

プロジェクトの成功事例

新規導入プロジェクトの事例

PMOの適切な開発手法の選定による成功事例です。

新たにECサイトのポイントシステムを構築するプロジェクトが立ち上がりました。

本事業はサービス開始時に大量のユーザー登録が想定され、サービス停止のリスクが懸念されていたのです。そのため、ピーク時に対応するための大規模オンプレミス環境を検討しており、環境コストと納期が課題となっていました。

そこで、課題の解消に向けてPMOが投入されたのです。

PMOは過去にクラウドコンピューティングサービスを活用したプロジェクトの成功事例に着目し、今回もクラウドコンピューティングサービスの利用を提案しました。

この提案のメリットは以下の通りです。

  • 必要とされていたオンプレミス機器調達や環境構築にかかる時間を削減し、納期を大幅に短縮
  • アクセス状況に応じたサーバースペックの柔軟なスケールアウト(拡張・縮小)が容易になり、必要最小限のリソース利用による無駄なコストを削減
  • 従来のオンプレミス環境で発生していたサーバー保守費用を削減し、長期的な運用コストの最適化を実現

これにより大幅なコストの削減と納期の短縮を実現し、プロジェクトは大成功に終わりました。

本事例は、PMOによる適切な技術選択によりプロジェクトの課題解決だけでなく、ビジネス全体の成果向上にも繋がる成功事例となりました。

標準化による成功事例

PMOの適切な標準化による成功事例です。

数年にわたる大規模システム開発が決定し、各部署から優秀な人材が集められました。

しかし、プロジェクト開始直後からトラブルが発生しスケジュールの大幅な遅延という深刻な問題に直面したのです。

この状況を打開するため、PMOが投入され根本的な原因究明と対策を任されました。

詳細な調査の結果、以下の課題が明らかになりました。

  • プロジェクト管理手法の不統一
  • 用語の不統一によるコミュニケーションの阻害
  • 進捗確認プロセスの不一致

根本原因は、各部署独自のプロジェクト推進がチーム毎に行われており、管理方法や用語がプロジェクトで統一されていなかったためです。

これらの問題に対し、PMOは以下の標準化施策を実施しました。

  • プロジェクト共通の用語集の作成
  • プロジェクト管理ツールの選定と導入
  • 定期的なプロジェクト進捗会議の確立と運営

これらの改善により、当初の問題が解消され、大規模プロジェクトは成功を収めました。

本事例はプロジェクト標準の確立が重要であることを実証した成功事例となります。

リソース管理の改善事例

PMOの適切なリソース管理による成功事例です。

複数のサブプロジェクトに分割した、大規模な新規システム導入プロジェクトが立ち上がりました。

サブプロジェクト毎のPMがWBSを用いて工数を見積もったところ、想定をはるかに超える工数が算出されたのです。

そこでリソース管理を目的としてPMOが投入されました。

PMOは各PMのWBSを精査したところ、以下の問題が判明しました。

  • 全体の共通機能開発を各PMがそれぞれ工数を計上
  • サブプロジェクト間の開発順序を考慮しておらず、全ての開発期間が重複
  • 時期により人員に余剰が発生する無駄な期間が発生

これに対して、PMOが実施した対策は以下の通りです。

  • 新たに共通機能開発チームを立ち上げ、各サブプロジェクトから分離
  • サブプロジェクトの納期により開発時期を重ならないように調整
  • 余剰人員が発生している期間は、別のサブプロジェクトを支援し人員不足を調整

これにより、プロジェクトは想定通りの工数に収まり成功に終わりました。

本事例は、適切なリソース管理が開発工程の最適化に成功した事例となります。

PMOに向いている人

PMOに向いている人

ここでは、どのような人がPMOに向いているか特徴を解説します。

また、これらの特徴を持っていない場合でも、PMOの経験を積み上げることで習得できるようになるでしょう。

コミュニケーション能力が高い人

PMOでは、コミュニケーション能力が求められます。

プロジェクトには多くのステークホルダーが関わるため、意見の調整や利害のバランスを取る場面が頻繁に発生します。

PMOはプロジェクトの関係者と適切なコミュニケーションをとり、目標に向けて全員を同じ方向に向けなければなりません。

例えば、プロジェクトのスケジュールが遅延した場合、リソースの調整や納期の調整が必要です。コミュニケーション能力の高いPMO担当者であれば、意思疎通が円滑に行われ、スムーズに調整できます。

円滑なコミュニケーションは、プロジェクト関係者との良好な関係を構築し、プロジェクトを成功に導くために重要です。

コミュニケーション能力の高い人はPMOに向いているといえるでしょう。

リスクマネジメント能力が高い人

PMOには、リスクマネジメント能力が求められます。

プロジェクトは常に予期せぬ問題が発生するリスクがあり、それらを迅速かつ適切に解決することが必要です。

PMOはプロジェクトの進捗を常にモニタリングし、問題発生の兆候を早期に発見して解決策を検討しなければなりません。また、プロジェクトの潜在的な課題を予測し、対策を講じておくことも重要です。

高いリスクマネジメント能力は、プロジェクトの安定的な運営に重要です。

リスクマネジメント能力の高い人は、PMOに向いているといえるでしょう。

知識やスキルを習得したい人

PMOは、プロジェクトマネジメントに関する幅広い知識やスキルを習得したいと考えている人に適しています。

PMOの業務は多岐にわたり、プロジェクトの進捗管理、リスク管理、品質管理、コミュニケーションなど、さまざまな分野の知識とスキルを習得できます。

そのため、知識やスキルを習得したい人はPMOに向いているといえるでしょう。

おすすめの資格

おすすめの資格

PMOとして活躍するためには、必ずしも資格が必須ではありません。

しかし、認定資格の取得は自身のスキル向上とともに、PMOとしての能力を対外的にアピールできます。

資格はキャリアアップにもつながり、高い年収も期待できるでしょう。

PMOに関する資格を以下にまとめています。詳しくは以下の記事をご参照ください。

記事のまとめ

記事のまとめ

PMOは、プロジェクトの成功に欠かせない重要な存在であり、企業戦略の達成に寄与します。

解説した成功事例のように、複雑なプロジェクトや大規模なプロジェクトを成功に導くことで、PMOの役割はますます重要になってくるでしょう。

スキルアップを目指す成長意欲の高い人にとっても非常に魅力的な職種です。

将来性もあり高い年収も期待できるPMOに参画してはいかがでしょうか?