ITコンサルはやめとけ?真相と人気の理由、適正までを解説

公開日:2025.07.11(金) 更新日:

ITコンサルはきつい仕事?やめとけと言われる真相と人気の理由を詳しく解説

ITコンサルはやめとけ?真相と人気の理由、適正までを解説

「ITコンサルはやめとけ」と聞いてキャリアに悩んでいませんか?

ITコンサルは厳しい声が聞かれる一方で、目指す人が絶えない人気の高い職種です。

近年、AIやIoTの活用、DXによる改革によりITコンサルの需要は高まっています。

この記事ではやめとけと言われる真相、人気の理由、適正までを解説します。

ITコンサルタントとは

ITコンサルタントとは

ITコンサルタントとは、企業の経営課題をIT技術によって解決へと導く専門家です。

クライアントの目標や課題をヒアリングしIT戦略の立案からシステム導入、実行後の効果測定までを支援します。

主な仕事内容は以下の通りです。

  • 経営課題・業務課題のヒアリング
  • 現状分析
  • IT戦略の立案とシステム化構想・企画
  • プロジェクトマネジメント支援
  • 導入後の定着化支援・効果測定・改善支援

近年では、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の需要の高まりとともに、ITコンサルタントの重要性はますます高まっています。

ITコンサルタントはIT知識だけでなく、経営者の視点と変革を推進する専門性の高い職種であるといえるでしょう。

ITコンサルが「やめとけ」と言われる理由

ITコンサルが「やめとけ」と言われる理由

ITコンサルタントは需要が高く人気の職種ですが、「やめとけ」という厳しい声が聞かれるのも事実です。

ITコンサルタントが「やめとけ」と言われる具体的な理由は以下の通りです。

長時間労働/激務になりやすい

ITコンサルタントの仕事はプロジェクトの納期やクライアントの高い期待に応えるため、長時間労働になりやすい傾向があります。

特にプロジェクトが佳境に入る時期や、予期せぬトラブルが発生した際には深夜や休日対応が必要な場合も少なくありません。

厳しい状況を乗り切った先には、プロジェクトの成功だけでなく将来のキャリアアップにつながる成長の機会となるでしょう。

クライアントとの調整が必要

ITコンサルタントは、経営層から現場担当者まで多くの関係者と仕事を進めます。

それぞれの立場や思惑が異なるため、プロジェクトを円滑に進めるには粘り強い調整が不可欠です。

多様な関係者と合意形成を図り、プロジェクトを推進するためにコミュニケーションスキルと交渉力が求められます。

精神的な負担を感じる場面もありますが、多様なステークホルダーをまとめ上げた経験は大きな財産となるでしょう。

常に新しい知識・技術を学び続ける必要がある

IT業界は技術革新のスピードが速く、ITコンサルタントは常に最新の知識や技術を学び続ける必要があります。

クライアントに対して最適な提案を行うために、AIやIoTといった最新技術を深く理解しビジネスにどう活用できるかを考えなければなりません。

しかし、先端技術を理解しているITコンサルタントは、希少価値が高くどの業種でも必要とされています。

ITコンサルタントとして学び続けることは、自己の成長がそのまま市場価値の向上に直結する、やりがいのある職種と言えるでしょう。

プレッシャーや責任が重い

ITコンサルタントが扱うプロジェクトはクライアントの経営戦略に直結するものがほとんどです。

プロジェクトの成否がクライアントの業績や将来に影響を与えるため、そのプレッシャーや責任は重いものとなります。

大規模の投資判断に関わることも珍しくなく、常に高い成果を出すことを期待されますが、冷静な分析と的確な判断を下し続けなければなりません。

この重圧を乗り越えた経験は、単なる達成感だけでなく市場価値の高い「実績」になります。将来、より大きな責任を持つリーダーを目指す上で強力な武器となるでしょう。

高度なドキュメン作成能力が必要

ITコンサルタントの仕事において、ドキュメント作成は重要な業務の一つです。

コンサルティングは経営層や現場担当者、PMといった立場の異なるメンバーへの「説明」が重要な役割です。

現状分析報告書、課題整理、IT戦略提案書、プロジェクト計画書、会議の議事録など作成する資料は多岐にわたり、さまざまな立場のメンバーがすぐに内容を理解できるよう、複雑な事象を論理的かつ簡潔にまとめる能力が求められます。

提案が却下され、作成したドキュメントが無駄になることもあるでしょう。

しかし、このように思考を構造化し人を動かすドキュメントを作成する能力は、どこでも通用する価値の高いスキルといえるでしょう。

研修・教育体制の不足

ITコンサルタント企業によっては新卒採用者へは手厚い研修制度があっても、中途採用者は研修制度がほとんどない企業があります。

中には入社後すぐにプロジェクトに配属され、OJTを通じて「見て学べ」「盗んで覚えろ」といった自らキャッチアップしていく姿勢を求める企業もあるのです。

主体的に行動し貪欲に知識やスキルを吸収できる人にとっては、実践を通じて早期に成長できるチャンスのある環境ともいえます。

一方、研修だけでなくITコンサルタントに必要なスキルのレクチャー、資格取得のサポートといった手厚い教育に力を入れている企業もあります。

このように、「実践の中でいち早く成長したいのか」あるいは「体系的な知識をじっくり学んでから臨みたいのか」を自身のキャリアと照らし合わせ、企業選びのポイントにするとよいでしょう。

ITコンサルが人気の理由

ITコンサルが人気の理由

やめとけと言われる厳しい側面がある一方で、ITコンサルタントはそれを上回る大きな魅力がある人気の高い職種です。

第一に、実力に見合った高い年収が挙げられます。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」(2025年6月時点)によると、ITコンサルタントの平均年収は778.6万円と高水準であり、成果次第では20代や30代で年収1,000万円を超えることも珍しくありません。

詳しくは以下のリンクをご参照ください。

「ITコンサル 年収」の記事リンク入れる

加えて、企業の経営課題解決に上流から関わる経験は自身の市場価値を飛躍的に高めます。

その結果、IT戦略の立案や大規模なプロジェクトマネジメントで培ったスキルにより、将来的に事業会社の役員への転職、独立してフリーランスになる、あるいは起業といった多様なキャリアパスを描くことが可能です。

このように、厳しい仕事の対価として得られる高い年収と、自身の市場価値を高めてキャリアの選択肢を広げられる点が、ITコンサルタントが人気を集める理由なのです。

ITコンサルに向いている人・向いていない人の特徴

ITコンサルに向いている人・向いていない人の特徴

これまで見てきたようにITコンサルタントの仕事には厳しい側面と大きな魅力があります。

ITコンサルタントに「向いている人」と「向いていない人」の特徴を紹介します。

向いている人

ITコンサルタントに向いている人の特徴は主に以下の通りです。

特徴 説明
論理的思考ができる人 複雑に絡み合った課題を構造的に分解し、原因を特定して解決策を導き出すため
コミュニケーションを取れる人 クライアントやチームメンバーなど、多様な関係者と円滑に意思疎通を図るため
学習意欲のある人 急速に進化するIT技術を学び続けるため
責任感のある人 クライアントの課題を自分事として捉え、プロジェクトを最後までやり遂げるため
柔軟性のある人 予期せぬ事態にも冷静に対応する必要があるため

もちろん、これらすべてのスキルを入社前から完璧に備えている必要はありません。

一つでも「これは自分の強みだ」と共感できる部分があったり、「こうしたスキルを仕事を通じて伸ばしていきたい」と思えたりする場合、ITコンサルタントとしての素質があると言えるでしょう。

向いていない人

ITコンサルタントとして高い成果を出し、長期的に活躍するためには自身の価値観や特性と仕事内容が合っているかが重要です。

向かない人の特徴は以下の通りです。

特徴 説明
決められた役割を着実にこなしたい人 ITコンサルタントは常に課題を発見し主体的に行動することが求められるため
自分のペースで作業に集中したい人 クライアントの都合やプロジェクトの状況に合わせて動くため
一つの専門性を深く極めたい人 ITコンサルタントは幅広い知識を駆使して課題解決にあたる場面が多いため

これらの傾向を自覚した上で、ITコンサルタントに挑戦したいというモチベーションがあれば、経験を積む過程で弱みをカバーしていくことも可能でしょう。

自身の特性を理解し、その上でどのようなキャリアを築きたいかが最も重要といえます。

記事のまとめ

記事のまとめ

「ITコンサルタントはやめとけ」という言葉は、長時間労働や重い責任、絶え間ない学習といった側面を捉えたものです。

誰にでも務まる仕事ではありませんが、ITコンサルタントの需要は増加し続けており、高い人気となっています。

ITコンサルタントには、実力に見合う高い年収、市場価値の向上、そして経営に関わるというさまざまなメリットがあります。

自身のキャリアプランと照らし合わせて、ITコンサルタントへの挑戦を検討してみてはいかがでしょうか。