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公開日:2025.03.07(金) 更新日:
PMOに向かない人とはどのような人?PMOに必要なスキルやおすすめの資格を紹介

PMOになりたいけど向いてないかもしれないと悩んでいませんか?
PMOには向き・不向きがありますが、スキルの習得や資格取得によりPMOとして活躍することが可能です。
この記事ではPMOの概要から向き・不向き、おすすめの資格まで解説します。
PMOとは
PMOとは全社のプロジェクトを横断的に支援し成功に導く組織です。
そのほかにもマネジメント標準を制定しプロジェクトの品質を一定以上に保ったり、最新のマネジメント手法を習得し全社へ教育したりして全社のマネジメント能力の向上に寄与します。
PMOはプロジェクトを成功に導くことで企業戦略を達成させる組織といえるでしょう。
PMOの役割
PMOはプロジェクトを成功に導くためにさまざまな役割を担います。主な役割は以下の通りです。
役割 | 内容 |
---|---|
プロジェクト支援 | プロジェクトにおけるドキュメント作成や会議体の設定を行い、プロジェクト運営をサポートします |
リソース管理 | 全社のリソースの調整を行います。開発リソースが不足する場合は、他部署とリソース調整を行い、別のプロジェクトから開発者をアサインします |
リスク管理 | プロジェクトに起こりうるリスクを特定し対策を行います。PMOはプロジェクトマネジメントのノウハウを蓄積しているため、今までの実績に基づいたリスク管理が可能です |
コミュニケーション管理 | 社内外のステークホルダーとのコミュニケーションを支援します。適切な定例会や報告会といった会議体を設定し、スケジュールや課題管理の報告を通じて信頼関係構築に努めます |
マネジメント手法の改善 | プロジェクトマネジメントのノウハウをもとに、全社のプロジェクト標準を策定、改善します。また、マネジメントの教育を行いマネジメント人材の育成し、全社のマネジメント能力を向上させます |
PMOの役割は、PMをマネジメント業務に集中させることでプロジェクトを円滑に進めるための推進役と言えるでしょう。
PMOの仕事内容
ここではPMOの仕事内容を紹介します。
職種 | 仕事内容 |
---|---|
PMOアドミニストレータ | 資料の作成、会議体の開催、進捗状況の管理等を行い、PMが業務に専念できるように直接サポートする |
PMOエキスパート | マネジメント標準の制定やPMの教育により、全社のプロジェクトマネジメント手法のレベルアップを行う |
PMOマネージャー | PMOの方針決定やPMOメンバーの育成といったPMO組織のマネジメントを行う |
特にPMOアドミニストレータはPMを支援しながら、現場のプロジェクトマネジメントを実際に学ぶことができます。
実践で使えるスキルを現場で習得できる貴重な職種といえるでしょう。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。
PMOに向いている人、向いてない人の特徴
PMOに向いてる人と向いてない人の特徴を紹介します。
向いている人の特徴
PMOに向いている人の特徴は以下の通りです。
コミュニケーションが取れる
関係者と良好なコミュニケーションは、信頼やモチベーションの向上といったプロジェクトを円滑に進めるために重要です。
例えば、PMOがプロジェクトメンバーと良好なコミュニケーションをとっていれば、特定のメンバーに負荷が集中して疲弊していたり、問題になりそうなポイントを聞き出したりできます。
これは、将来の問題を未然に解消し健全なプロジェクト運営する上で重要な要素です。
コミュニケーションが取れることはプロジェクトを円滑に推進するためには必須の特徴といえるでしょう。
さまざまなプロジェクトを経験したい
PMOはあるプロジェクトの支援が終わったら別のプロジェクトを支援したり、複数のプロジェクトを同時期に支援したりします。
そのため、PMOはプロジェクトの経験を効率的に積むのに適した組織です。
プロジェクトの経験が豊富であれば困難なプロジェクトに直面した時に対応できる幅が広くなり、プロジェクトを成功に導く可能性を高める効果があります。
さまざまなプロジェクトを経験したいという人は、PMOに向いている人の特徴と言えるでしょう。
サポートが苦にならない
自分が主役ではなく、プロジェクトメンバーを影ながら支えプロジェクトを成功させることがPMOの任務です。
サポートによりプロジェクトメンバーから感謝されたり、信頼を得たりしてやりがいを感じることも多くあります。
サポートが苦にならない特徴を持つ人は、PMOに向いている人と言えるでしょう。
自分ごとにできる
PMOはあくまでも支援のための組織であり、プロジェクトの責任を問われるケースはほとんどありません。
しかし、PMOがプロジェクトを他人事としてとらえるとどうしても無責任な行動になり、プロジェクトメンバーの信頼を失うケースが少なくありません。
PMOが自分もプロジェクトの一員として自覚しプロジェクトを支援すれば、プロジェクトメンバーからも認められチームを一丸にする効果が期待できます。
自分が関わるプロジェクトを自分ごととして取り組める特徴はPMOに向いている人といえるでしょう。
向いてない人の特徴
ここではPMOに向いてない人の特徴を紹介します。
1つのプロジェクトに集中したい
PMOは複数のプロジェクトを同時に支援するケースや、必要な時期のみサポートし最初から最後まで支援しない場合があります。
そのため、プロジェクトにじっくり集中したい人はPMやPLに向いており、PMOにあまり向いてない人といえるでしょう。
しかし、PMOで経験を積むことで、プロジェクト全体を俯瞰する視点や、多様なプロジェクトマネジメント手法を習得できます。
将来的には、その経験を活かして特定のプロジェクトに深く関わるPMやPLといった職種に挑戦することも可能です。
事務作業や管理作業が苦になる
プロジェクトにとってドキュメント作成といった事務作業や、進捗管理といった管理作業は必ず発生する基本的な作業です。
そのため、事務作業や管理作業を「つまらない」「面倒だ」と感じる人はPMOに向いてない人といえます。
しかし、事務作業はプロジェクトの進捗を可視化し、問題を早期に発見するために必要不可欠です。
PMOアドミニストレータ等で経験を積むことで、事務作業や管理作業の重要性を理解し、効率的にこなすスキルを習得できます。
PMOに必要なスキル
PMOに向いている人、向いてない人の特徴を解説しましたが、PMOとして必要不可欠なスキルがあります。
PMOであれば必ず習得したいスキルは以下の通りです。
スキル | 必要な理由 |
---|---|
コミュニケーション能力 | プロジェクト運営の円滑化、リスクの早期発見や課題解決に必要 |
マネジメント能力 | 進捗管理や課題管理、リスク管理により円滑なプロジェクト推進に必要 |
事務能力 | 関係者へのわかりやすい資料提供により、プロジェクトの迅速な意思決定に必要 |
スキルを持たない場合でも、PMOであればプロジェクトの現場で実践的な手法を間近で学ぶことができます。
これらのスキルを身に着けてPMOとしての技量を向上させていきましょう。
PMOの将来性
近年のプロジェクトは、生成AIや働き方改革により急な要件変更や納期の短縮といった多様なプロジェクトが増えています。
さらに新技術の採用で、今まで経験したことのないプロジェクトも増えてくるでしょう。
PMは新たな知見の獲得や、要件変更の対応といった負担がますます増えると見込まれます。
プロジェクトの専門的な組織であるPMOは、最適なマネジメント手法を用いて効果的にPMを支援する有効な組織です。
PMOの役割は重要度が高まっており、PMOの将来性は十分高いといえるでしょう。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。
PMやPLが向いている人におすすめの資格
上述したように1つの仕事に集中したい人などは、PMOよりもPMやPLのポジションが向いていると言えます。
ここでは、PMやPLを目指すにあたり、おすすめの資格を3つ紹介します。
資格 | 内容 |
---|---|
PMP資格 | 米国PMI本部が認定する国際規格で、プロジェクトマネジメントを体系的に整理したPMBOKを習得していることを証明できます。 |
PM資格 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構が認定する資格で、プロジェクトマネジメントを主導できることを証明します。 |
P2M資格 | 日本プロジェクトマネジメント協会が運営する資格試験です。プロジェクトマネジメントの世界標準として広く普及している「PMOBOK」も配慮した内容となっています。 P2M資格試験は以下5つのレベルに分かれており、それぞれ受験資格や出題範囲が異なります。 |
プロジェクトの成功だけでなく、自身のスキルアップにも資格は有効です。積極的な資格の取得をお勧めします。
記事のまとめ
PMOに向いている人・向いてない人がいますが、自身の強みや弱みを理解して努力すればPMOとしてのキャリアを築くことができます。
プロジェクトマネジメントのスキルを習得すれば、PMOだけでなくPMやPLとしてのキャリアも見えてくるでしょう。
PMOは今後、ますます重要性が高まる組織です。
将来性が高く重要性の高いPMOに参画してはいかがでしょう。