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- PMOの業務委託とは?フリーランスPMOへの業務委託を詳しく解説
公開日:2025.02.07(金) 更新日:
PMO人材がいない場合はフリーランスPMOが有効!メリット・デメリットからおすすめ資格まで解説

PMOをフリーランスに業務委託する場合があることをご存じですか?
企業がフリーランスにプロジェクトマネジメントの支援や統括を委託するケースが増えています。
この記事では、フリーランスがPMOを請け負う際のメリットからおすすめの資格を解説します。
PMOとは
PMO(Project Management Office)とは全社のプロジェクトを横断的に支援し、成功に導く組織です。
近年、プロジェクトの複雑化や多様化に伴い、PMOの重要性はますます高まっています。
PMOはプロジェクトの成功確率を高め、組織全体のプロジェクトマネジメント能力向上に貢献する存在と言えるでしょう。
ここではPMOの役割と職種について解説します。
PMOの役割
PMOは企業内のプロジェクトを円滑に進めるために様々な役割を持ちます。
主な役割と効果は以下の4つです。
役割 | 効果 |
---|---|
各プロジェクトの直接支援 | ドキュメント作成、会議支援、管理支援、コミュニケーション支援などによりプロジェクトを支援する |
プロジェクト標準の制定 | 自社のプロジェクト標準を制定し、自社プロジェクトの品質を一定以上に保つ |
プロジェクトマネジメント手法の習得 | 最新のプロジェクトマネジメント手法を習得し、自社のマネジメント手法を最適化する |
プロジェクトマネジメント人材の育成 | マネジメント手法の教育を実施し、全社のマネジメントスキルを底上げする |
PMOによる効果は企業の競争力強化につながります。
PMOは企業戦略を達成するために重要な存在と言えるでしょう。
PMOの職種
PMOにはさまざまな職種が存在します。主な職種と役割は以下の3つです。
職種 | 役割 |
---|---|
PMOアドミニストレータ | プロジェクトマネージャー(PM)がマネジメントに集中するために、議事録作成や会議体の調整といったマネジメント外の業務を主に行う |
PMOエキスパート | 全社のマネジメント標準の策定やプロジェクト間リソースの調整、問題解決、PMへ助言のといったPMO業務の中核を担う |
PMOマネージャー | PMO組織全体の運営や管理を担当しPMO組織の戦略策定、PMOチームのリソース管理、PMOチームメンバーの育成など行う |
特にPMOアドミニストレータは下積み的存在ですが、PMOの土台ともいえるプロジェクトマネジメントの基礎を習得できます。
さまざまなプロジェクトに関わることで、プロジェクトマネジメントのスキルや手法を習得し、より高い職種を望めるようになるでしょう。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。
参照:PMOとは?|日本PMO協会
https://www.npmo.org/pmo%E3%81%A8%E3%81%AF/
PMOの業務委託とは?
PMOの業務委託とは、企業が自社のプロジェクトマネジメントの支援や統括をコンサルティング企業やフリーランスに委託することです。
企業が自社でPMOを組織・運営するよりも、外部の専門家を活用することで、より効果的なプロジェクトマネジメントを実現できます。
業務委託の代表的なケースは以下の通りです。
- 企業内にPMOの専門知識や経験を持つ人材が不足している場合
- 複数のプロジェクトを同時並行で進める必要があり、リソースが不足している場合
- 特定のプロジェクトに特化した専門知識を持つPMOが必要な場合
- 一時的にPMOリソースを増やしたい場合
企業にとって業務委託のメリットはプロジェクトマネジメント能力の補強や、専門性の高い人材を活用できる点です。
特にフリーランスPMOの場合、必要なスキルを持った人材を必要な期間だけ契約するケースが多く、コスト削減の効果もあります。
そのため、フリーランスPMOへの業務委託の必要性は高まっているといえるでしょう。
フリーランスPMOが業務委託されるメリット・デメリット
上述したようにフリーランスPMOの業務委託ニーズは高まっています。
ここではフリーランスPMOが、企業からPMOを業務委託された場合のメリットとデメリットを詳しく解説します。
メリット
フリーランスPMOとして業務委託を受ける際のメリットは以下の通りです。
メリット | 概要 |
---|---|
高い年収を期待できる | 高単価の案件を取得したり、案件を掛け持ちしたりして年収を増やしやすくなる |
参加するプロジェクトを選択できる | 自分の得意分野に絞ったり、チャレンジしたい業界を選んだりして自由に選択できる |
仕事とプライベートのバランスを取りやすい | 働く時間や休む割合を自分で決められるため、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能になる |
働く場所を気にしなくてよい | リモートワークが可能な案件が多いため、場所を気にしなくてもよい |
プロジェクトに集中できる | 社内事務といったプロジェクト外の作業がなく、プロジェクトのみに集中できる |
人間関係に悩むことが少ない | 企業の人間関係やパワーバランス、社内調整などといった「しがらみ」を気にしなくてよい |
将来性が高い | PMOの需要の高まりと企業の人材不足により将来性が高い |
フリーランスPMOはスキルや経験を最大限に活かして、希望する場所で希望する分だけ働くことが大きな魅力といえるでしょう。
デメリット
もちろん、メリットだけではなくデメリットもあります。
フリーランスPMOとして業務委託を受ける際のデメリットは以下の通りです。
デメリット | 概要 |
---|---|
収入が不安定になる場合がある | 会社員のように、毎月決まった給料が保証されているわけではないため、案件を獲得し続ける必要がある |
高いスキルが求められる | 難易度の高いプロジェクトの案件が多く、高度なスキルや実績が求められる |
自己管理を求められる | スケジュール管理やタスク管理も自分で行う必要があるため、自己管理能力が求められる |
問題解決能力を求められる | 上司や同僚からのサポートはなく、基本的には一人で問題解決の必要がある |
自由な働き方ができる一方で、自己管理能力や問題解決能力が必要となる点がフリーランスPMOの難しさといえるでしょう。
フリーランスPMOになる方法
フリーランスPMOには即戦力としての高いスキルと豊富な実績を求められます。
特に実績については、今までにどのようなプロジェクトを成功させてきたのかを示す必要があるでしょう。
実績を積むには、PMOを専門に取り扱う企業で、実際のPMOへ参画する方法がおすすめです。
プロジェクトに参画すれば、現場での実践的なプロジェクトマネジメントのスキルやテクニックを習得できます。
企業であれば教育プログラムや研修により、サポートを受けながらスキルが習得できるでしょう。
このようにスキルと実績を積み重ねることが、フリーランスPMOになるためには必要です。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。
PMOにおすすめの資格
PMOとして活躍するためには必ずしも資格が必要ではありません。
しかし、資格はPMOに関する知識やスキルを客観的に証明できます。
また、資格取得に向けて学習することで、自身のスキルアップにもつながるでしょう。
PMOにおすすめの資格は以下の通りです。
資格 | 概要 |
---|---|
プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格 | 日本PMO協会が認定する資格で、プロジェクトの現場で習得すべき基本的なスキルの習得を証明できる |
PMOスペシャリスト認定資格 | 日本PMO協会が認定する資格で、PMO業務で習得すべき基本的な知識の習得を証明できる |
プロジェクトマネージャー資格(PM) | 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が認定する資格で、システム開発プロジェクトのマネジメントスキルを証明できる |
PMP資格 | プロジェクトマネジメント協会(PMI)が認定する資格で、プロジェクトマネジメントに必要な知識と実践力を国際的に証明できる |
高度な資格は実務経験が求められるため、基礎的なプロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格から習得していく方法がおすすめです。
PMP資格まで習得すれば、高いスキルと豊富な実績を国際的に証明できるでしょう。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。
記事のまとめ
フリーランスPMOは、即戦力として企業から業務委託されるケースが増えています。
企業はコストを抑えつつ、プロジェクトを円滑に進めるための専門知識と実務経験を持ったPMO人材を求めています。
優秀なフリーランスPMOであれば、さまざまな企業からPMOとして仕事を請け負い、自由な働き方ができるでしょう。
フリーランスPMOとしての第一歩として、PMOに参画してはいかがでしょうか?