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公開日:2025.09.22(月) 更新日:
ITコンサル転職で後悔しない方法とは?未経験からのキャリアアップ戦略を徹底解説

ITコンサルタントに転職できるか不安ではありませんか?
高い年収と良い待遇で人気の職種ですが、安易な転職で後悔する人も少なくありません。
後悔しないためのポイントは、「転職後の育成」です。
この記事では未経験からITコンサルタントとして成功するための、企業の「見極め方」と具体的な転職方法を解説します。
ITコンサルタントの仕事内容とは?
ITコンサルタントとはIT技術を活用して企業の経営改革を支援する専門家です。
近年、多くの企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)化が経営課題となっており、ITコンサルタントの需要は急速に高まっています。
ITコンサルタントに求められる適性と年収は以下の通りです。
ITコンサルタントに向いている人の適性
ITコンサルタントには、IT技術をビジネス成果に繋げるための能力が求められます。
単に技術に詳しいだけでなく、それをどうビジネスに活かすかという視点が不可欠です。
主に、以下の3つの適性が重要とされています。
適性 | 内容 |
---|---|
高いコミュニケーション能力 | 顧客が抱える真の課題を引き出す力 |
常に学び続けることができる姿勢 | 最新の知識やトレンドを習得し続ける継続力 |
論理的な思考力 | 複雑な課題を整理し筋道を立てて解決策を導き出す力 |
これらの適性は実務を通じて習得することが可能なため、現時点ですべて習得していなくても挑戦する価値はあるといえるでしょう。
ITコンサルタントの年収はどのくらい?
ITコンサルタントの年収は他の職種と比較しても高い水準にあります。
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)によると、ITコンサルタントの平均年収は752.6万円です(2025年8月時点)。
参考:職業情報提供サイト(job tag) ITコンサルタント
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/362
また、経済産業省が発表した「我が国におけるIT人材の動向」によれば、30代で1000万円以上のオファーを受けるケースも報告されています。
参考:経済産業省 我が国におけるIT人材の動向 P4
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/001_s01_00.pdf
これは、ITコンサルタントの仕事がクライアントの経営課題を解決し、成果が企業の業績に直結するためです。
ITコンサルタントは高い専門性と責任が報酬に反映されやすい職種といえるでしょう。
年収についてより詳しくまとめた記事は以下の通りです。
よろしければご参照ください。
ITコンサルタントへ未経験から転職できる?
未経験からITコンサルタントへの転職は可能です。
現在、多くの企業でDX化が急務となっており、IT戦略を立案できる人材の需要が高まっているためです。
しかし、即戦力となる経験豊富なITコンサルタントは転職市場にはなかなか現れません。
そのため、多くの企業では異業種での経験を持つ人材の潜在能力(ポテンシャル)に期待し、育成を前提とした「ポテンシャル枠」での採用を積極的に行っています。
未経験からの転職を有利にするための方法は以下の通りです。
経歴とスキルの棚卸
ポテンシャル枠を活用してITコンサルタントを目指す場合、必ずしもIT技術やコンサルティングのスキルだけが評価されるわけではありません。
例えば、特定の業界で長く働いた経験があれば業界特有の商習慣や課題を深く理解しているため、クライアントに寄り添った現実的な提案が可能です。
また、営業職の経験があれば顧客との対話の中から真のニーズを把握するスキルが身についています。
さらに、マネジメントの経験があればプロジェクトメンバーをまとめ同じ目標に向かうリーダーシップを発揮できます。
このように自身の経歴を棚卸しすることで、アピールできる強みが見つかるでしょう。
転職に有利な資格
資格はスキルや知識を客観的に証明するための有効な手段です。
特に未経験からの転職では学習意欲やポテンシャルを示す上で有利に働きます。
ITコンサルタントへの転職においては、大きく分けて「IT系」と「経営コンサル系」の資格が有効です。
IT系として有用な資格は以下の通りになります。
- ITの基礎知識を証明する「基本情報技術者試験」
- 経営とITの橋渡し役としての能力を示す「ITコーディネーター」
- IT戦略立案の専門家である「ITストラテジスト試験」
経営コンサル系として有用な資格は以下の通りになります。
- ビジネスの共通言語である会計知識を証明する「日商簿記」
- 体系的な経営知識を示す「MBA(経営学修士)」
- そして経営コンサルタントの国家資格である「中小企業診断士」
IT系と経営コンサル系の資格のうち、いずれか1つでも持っていれば転職を有利に進められるでしょう。
「やめとけ」は本当?ITコンサルタントへの転職を後悔しないために確認したいこと
ITコンサルタントは人気のある職種ですが、一方で「やめとけ」といったネガティブな意見も存在します。
転職後に後悔しないためには理由を正しく理解しておくことが重要です。
「やめとけ」といわれる主な理由は以下の通りです。
理由 | 説明 |
---|---|
激務である | 高い品質の仕事を求められ労働時間が長くなる傾向がある |
常に自己研鑽が必要 | 新しい技術やスキルを習得し続ける必要がある |
教育体制が不足している | 転職者に対し十分な研修やサポートが提供されない |
しかし、主体的に学び問題を解決していくことができれば、実践を通じてスピーディーに成長できるチャンスといえるでしょう。
「やめとけ」の理由と、乗り越えることで得られるメリットについて別の記事で詳しく解説しています。
よろしければご参照ください。
ITコンサルタントのポテンシャル採用枠の注意点
ポテンシャル採用を利用して転職する際に注意すべき点があります。
それは、入社後の教育体制が整っているかという点です。
転職は新たなキャリアのスタートであり、成長できなければ意味がありません。
「OJTという名の丸投げ」で現場に放置されてしまうと、スキルが身につかず成果も出せないおそれがあります。
そのため、希望する企業がどの程度「人を育てること」に力を入れているか、見極めが重要です。
その判断材料として企業が外部向けに人材育成サービスを提供しているかどうかの確認が有効です。
育成をサービスとして他社に提供していることは、育成のノウハウを保有していることの判断材料となります。
ITの基礎やプロジェクトマネジメントといった、コンサルタントに必要なスキルを体系的に教育しているかを、Webサイトなどでチェックするとよいでしょう。
ITコンサル転職を成功させる具体的な進め方
ITコンサルタントといっても規模や専門性によりさまざまな企業があります。
自分に合った企業を以下の判断基準で選定するとよいでしょう。
企業の選び方|4つの分類でキャリアを考える
ITコンサルタントが所属する企業は主に以下の4つです。
それぞれのメリットとデメリットは以下の通りです。
企業分類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
大手コンサルティングファーム | 大規模プロジェクトが多く、高いブランド力を持つ | 分業化が進んでいるため、特定のスキルの習得に留まる |
ITコンサルタント専門会社 | 高い専門性とITコンサルタント全般を経験できる | 担当範囲が広く業務量が多い |
SIer(システムインテグレータ) | 高いITスキルを習得しやすい | 習得スキルがコンサルティングよりもITスキル寄りになりやすい |
事業会社のIT部門 | 当事者意識をもって取り組める | 予算が限定的になりやすい |
自身の理想とするキャリアプランに合った企業を選ぶとよいでしょう。
アプローチの方法|4つの応募チャネルの特徴と使い分け
企業へのアプローチ方法は主の4つです。
それぞれのメリットとデメリットは以下の通りになります。
アプローチ方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
転職求人サイトの利用 | 幅広く情報収集が可能 | 人気企業は競争倍率が高い |
転職エージェントの利用 | 非公開求人の紹介や手厚いサポートが魅力 | 担当者(エージェント)によりサポートの質が左右される |
Webサイトから直接応募 | 企業に応募の熱意が伝わりやすい | 書類作成や面接対策を1人で行う必要がある |
リファラル採用(社員紹介) | 選考が有利に進むことが多い | 知人がいなければ利用できない |
重要な点は「育成」という視点を持って、数多ある求人情報の中から自身に合った企業を見つけ出すことです。
まとめ
ITコンサルタントへ未経験からの転職は、ポテンシャル枠を活用することで可能です。
しかし、年収やブランドといった目先の転職で後悔する人も少なくありません。
ITコンサルタントになることはゴールではなく、キャリアアップのためのスタートラインです。
市場価値を高めていくため、教育体制の整った企業を選択することが重要です。
更なるキャリアアップのためにITコンサルタントに応募してはいかがでしょうか?